引き寄せでよく言われる「執着を手放すこと」の本当の意味とは

思考よりも感情が大事、ということを前回はお話ししてきましたが、今回も感情に関わる引き寄せの法則のポイントをお伝えしていきましょう。

引き寄せの法則について学んでいる時、必ず壁にぶつかる問題があります。それが「執着」です。執着の正体については他の記事でも詳しく紹介していますので、そちらもぜひご覧になってほしいのですが、執着とは簡単に言うと「不安」のことですね。

何か叶えたい願いがあるけど、叶わなかったらどうしよう…と抱く不安のことを執着と呼びます。そして引き寄せの法則では、この執着があると願いが叶わないと言われています。そのためよく「執着を手放す」という表現がされますが、実は執着を手放そうとすればするほど手放せなくなる、というトリックが隠されているのです。

「執着を手放す」ということは、不安にならないようにする、不安な気持ちを抱かないようにする、という意味にも捉えられるのですが、何か願いを叶えたい時、特にその願いが自分にとって大きなものであるほど不安は強くなるものですよね。

引き寄せの法則ではどんな願い事も叶えることができます。みなさんにとって大きな願い事であっても、引き寄せの法則では願い事に大きい・小さいなど関係ありませんから。どんな願い事も叶えることが可能なのですが、やっぱりそこに執着、つまり不安があることで叶いにくくなってしまうのです。

そのため、引き寄せの法則の本などでも「執着を手放しましょう」「願い事に執着しないようにしましょう」などと言った注意が促されるのです。

でも、はっきり言って執着を手放すこと、執着しないようにすることは不可能に近いんですね。不安はあって当然のものでもあります。叶えたいことが叶わなかったらどうしよう…と考えてしまうことも普通です。

そこでおすすめしたいのが、前回もお話しした「〜してもいいんだ」という考え方です。ここからは「執着してもいいんだ」という考え方について詳しくお話ししていきましょう。

わたし自身も何か叶えたい願いがある時、執着心を抱いてしまうことがあります。でもそんな時は自分に対して執着をすることを許すことにしているんです。わざわざ執着を手放そうとせずに、執着している自分をまるく受け止めてみるのです。

「〜してもいいんだ」という考え方はどんな時にも使えるのですが、引き寄せの法則で一番大きな壁となる「執着」に当てはめて考えると、自分の波動やエネルギーを変化させるのに一番役立つのです。

もちろん、執着を簡単に手放せてしまえば問題ありませんよ。執着をしない、不安を抱かずに本心からわくわくしている時に願い事が叶うという現実を引き寄せることになるので、執着しないに越したことはありません。

けれども「執着を手放す」というフレーズに引っかかってしまうと、「執着を手放すことに執着する」という堂々巡りに陥ってしまうのです。「執着を手放さなきゃならないのに手放せない、このままじゃダメだ」と思い込むようになると、願いを叶える引き寄せの法則のパワーはどんどん遠ざかっていきます。自分に嘘をついているからですね。

なので、願い事に対して執着をしてしまう時、何か不安を感じる時は、自分のその気持ちに嘘をつかずに「執着してもいいんだ」「不安になってもいいんだ」と許してみてください。ここに気付くことができれば「執着を手放す」のトリックは解けます。

そして結果的に執着を手放すことができるようになるので、自然と自分が叶えたい願い事を引き寄せやすくなっていくのです。